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【図解・社会】冨田真由さんのツイッターへの書き込みと危険度(2016年6月)

冨田真由さんのツイッターへの書き込みと危険度

要求から批判、攻撃へ=「典型的ストーカー」-アイドル刺傷・専門家分析

※記事などの内容は2016年6月2日掲載時のものです

 アイドル活動をしていた冨田真由さん(20)が刺された事件で、冨田さんのツイッターには、逮捕されたファンの男とみられる執拗(しつよう)な書き込みが並ぶ。内容について専門家は「理不尽な要求や批判が、攻撃に発展している。典型的なストーカーだ」と分析。書き込みが始まった2週間後には危険度が上昇し、警察に相談した時点ではさらに高まっていたとみている。
 専門家はNPO「ヒューマニティ」の小早川明子理事長。1999年以降、2000件以上のストーカー相談に対応し、被害者だけでなく加害者にも数多く接触してきた。
 冨田さんのツイッター上で、岩埼友宏容疑者(27)=殺人未遂容疑で送検=とみられる書き込みは1月18日に始まった。
 小早川理事長はまず、同22日の「たまには返信して」「原因は僕でしょ」「利己主義者」という記載に着目。それぞれ要求、妄想、批判の表れで、このときストーカーの芽が出たとみる。24日の「彼はトミーさんの何ですか?」は嫉妬で、いずれもストーカーに共通した特徴だという。
 2月1日には「あたしの心臓あげる」と書き込まれた。小早川理事長は「理性が半分壊れ、恐怖を与える確信がある」と解説。危険度が「中」に上がり、警察や弁護士、カウンセラーら第三者の介入が必要な状態になったと指摘する。
 「自分の後ろには誰がいるか考えたことがある?沈黙の支持者を忘れんなよ」(18日)。この時点から身体的な攻撃を想像し始めた様子がうかがえ、「1度も返信をもらえず、攻撃の欲求を隠せなくなった」とみる。
 危険度は4月下旬にさらに高まった。27日に「つまらん」「くだらん」を計30回連ね、28日には「そのうち死ぬから安心して」と自分の「死」に触れた。「殺す」ではないが、相手を苦しめようとする攻撃性が著しい。警告や被害者保護といった、警察力に頼るしかない段階だったという。
 冨田さんは5月9日、書き込みを印刷して警視庁武蔵野署に持参し、「やめさせて」と依頼した。同署は、ストーカーではなく一般的な相談として扱ったが、小早川理事長は警察の対応を疑問視。「被害者は危険の切迫を認識していなかったかもしれないが、警察は被害者の評価を当てにしてはいけない。安全でないのは明白なので、せめて自衛策を指導すべきだった」と話した。 

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