図解
※記事などの内容は2015年2月13日掲載時のものです
オウム真理教元信者高橋克也被告(56)の裁判員裁判の第16回公判が13日、東京地裁(中里智美裁判長)で開かれ、地下鉄サリン事件の審理が始まる。地下鉄事件の裁判員裁判は初めてで、最後の審理となる。高橋被告は実行犯の運転手役を務め、殺人などの罪に問われており、同日午前は検察、弁護側双方が冒頭陳述を行う。
初公判の罪状認否で高橋被告は「まかれたものがサリンと知らなかった。殺人の共謀はしていない」と無罪を主張した。
地下鉄事件は1995年3月20日朝に発生。営団地下鉄(現・東京メトロ)の計5車両で、教団元幹部5人がサリン入りの袋を傘で突き刺し逃走、死者13人、負傷者6000人超の被害を出した。元代表松本智津夫死刑囚(59)が、間近に迫った強制捜査を阻止する目的で弟子らに指示したとされる。
16日以降、サリン散布役を務めた広瀬健一(50)、林泰男(57)両死刑囚と林郁夫受刑者(68)のほか、新実智光死刑囚(50)ら運転手役4人が証人出廷する。
また、サリンを生成した中川智正死刑囚(52)、現場指揮役の井上嘉浩死刑囚(45)も出廷。高橋被告が送迎した散布役の豊田亨死刑囚(47)の尋問は東京拘置所で非公開で行われる。
1月から始まった高橋被告の裁判ではこれまで、猛毒VX、公証役場事務長拉致両事件の証人尋問を実施。地下鉄事件の審理が終わると、3月6日から東京都庁爆発物事件が審理入りし、その後被告人質問が行われる。
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