図解
※記事などの内容は2018年9月30日掲載時のものです
大阪府警富田林署から勾留中の容疑者が逃走した事件で、府警は30日、山口県内で万引きした疑いで29日に現行犯逮捕された無職樋田淳也容疑者(30)を加重逃走容疑で再逮捕した。同容疑者が逃亡中に知り合った男と自転車で各地を転々としていたことも判明。府警は身柄を大阪に移送して詳しく調べるとともに、約1カ月半にわたる逃亡生活の実態を解明する。同容疑者は黙秘し、署名や押印も拒んでいるという。
再逮捕を受け、府警は30日午前5時から記者会見。広田耕一本部長は「大変な不安と心配をお掛けした。再発防止策を徹底し、信頼回復に努める」と謝罪した。
樋田容疑者は8月12日夜、弁護士の接見後に同署面会室のアクリル板を蹴破り逃走したとして、加重逃走容疑で全国に指名手配されていた。
逃走後にミニバイクや自転車を盗み、ひったくりを繰り返した後、消息が途絶えていた。しかし、29日夕に同署から約360キロ離れた山口県周南市にある道の駅で食料品を万引きしたとして、山口県警に窃盗容疑で現行犯逮捕された。
府警捜査1課によると、樋田容疑者は身柄を確保された際、氏名などを明かさず、左足の入れ墨を隠すなどして暴れたという。近くに止めてあった自転車が逃走当日に同府羽曳野市内で盗まれたものと判明。指紋も一致し、本人と確認された。
自転車は白のスポーツタイプで、ケースなどに詰めた大量の荷物が積まれていた。服装や髪形を変え、逮捕時の所持金は280円だった。
樋田容疑者は約3週間前に愛媛県内の道の駅で、自転車で日本一周をしていた住所不定、無職の男(44)と知り合い、各地で野宿するなど行動を共にしていた。男は30日、和歌山県内で自転車を盗んでいたことが発覚し、占有離脱物横領容疑で山口県警に逮捕された。調べに「逃走事件は知っていたが、樋田容疑者だったと知ってびっくりした」などと供述しており、府警はかくまった可能性は低いとみている。
樋田容疑者は女性への乱暴やひったくりをしたとして逮捕され、強制性交や強盗致傷などの罪で起訴された。警察車両に放火して証拠隠滅を図った疑いも持たれている。
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