図解
※記事などの内容は2015年9月3日掲載時のものです
大阪府寝屋川市立中1年の平田奈津美さん(13)が遺体で見つかった事件で、契約社員山田浩二容疑者(45)が死体遺棄容疑で逮捕されてから4日で2週間。同容疑者は取り調べに対し、黙秘を続けている。平田さんの体には刃物で切られたような30カ所以上の傷があったが、凶器などはいまだ見つかっておらず、府警は同容疑者が捨てるなどした可能性があるとみて捜査している。
◇捜査幹部「隠した可能性も」
府警によると、平田さんの遺体は8月13日夜、同府高槻市の駐車場で発見され、同級生の星野凌斗さん(12)も同21日夜、同府柏原市の竹林で遺体で見つかった。2人とも顔と手首に粘着テープが巻かれていた。
警視庁によると、山田容疑者は事件2日前の同11日未明、東京・秋葉原付近で同庁の警察官の職務質問を受けた際、ボストンバッグに手錠やスタンガンなどを所持。これらの任意提出には応じなかった。
府警は山田容疑者の自宅や軽ワゴン車、勤務地の福島県にある宿舎を家宅捜索したが、刃物や手錠、スタンガンなどはいずれも発見されなかった。
一方、外出時に平田さんは財布や携帯電話などを入れたショルダーバッグを、星野さんはポーチをそれぞれ持っていたが、遺体発見時にはなくなっており、府警の捜索でも見つかっていない。
ある捜査幹部は「どこかに捨てたか、自宅以外の場所に隠した可能性がある」と話す。
◇死亡場所の特定進める
山田容疑者は同13日、大阪府内や奈良県内を車で走り回っていたとみられる。府警は午前5時すぎに京阪電鉄寝屋川市駅近くで2人を連れ去り、堺市の大阪刑務所で養父と面会、その後柏原市内のコンビニで粘着テープを買ってから、星野さん発見現場の近くを通り同県王寺町付近などを走行したとみている。
午後10時25分ごろには大阪府枚方市内のガソリンスタンドで山田容疑者とみられる人物が給油する様子を確認。車はその後、平田さんの遺体発見現場の方に向かったとされる。同容疑者は午後11時25分ごろ、自宅のエレベーターに1人で乗り込む姿が防犯カメラに写っていた。
「一つの場所に長時間とどまることはせず、車でうろうろしていたとみられる」と別の捜査幹部。府警は2人の死亡場所の特定を進めている。
新着
会員限定