図解
※記事などの内容は2019年7月29日掲載時のものです
京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオで35人が死亡した放火殺人事件で、青葉真司容疑者(41)=殺人容疑などで逮捕状=が京都到着後に訪れた場所に、同社作品の舞台となった複数の「聖地」が含まれていたことが29日、捜査関係者への取材や防犯カメラの映像で分かった。京都府警は動機の解明につながるとみて、詳しく調べる方針。
捜査関係者によると、青葉容疑者は15日にさいたま市の自宅から新幹線などで京都に入った。同日午後には京都府宇治市の京アニ本社付近や、第1スタジオ近くのJR六地蔵駅の防犯カメラに姿が映っており、京都市内のホテルに宿泊した。
16日は午前10時半ごろから約2時間、JR京都駅近くのインターネットカフェに滞在。午後2時ごろには、JR宇治駅周辺の複数の場所で同容疑者とみられる男の姿が防犯カメラに記録されていた。同駅周辺は同社の人気アニメ「響け!ユーフォニアム」の舞台で、ファンの間で「聖地」とされる場所が複数ある。宇治市作成の「探訪マップ」にも記載されている。
事件前日の17日には、宇治駅近くのホームセンターで台車や携行缶を購入し、台車を押しながら徒歩で北上。同じく聖地とされる京阪電鉄黄檗駅や、京アニ本社のあるJR木幡駅近くを歩く姿がカメラに映っており、現場まで10キロ近く歩いたとみられる。
府警幹部は「本人にとっては下見かもしれないし、観光なのかもしれない」と話した。青葉容疑者宅からは、京アニが制作に関わった作品のDVDが押収されており、府警は関連も調べている。
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