図解
※記事などの内容は2019年7月18日掲載時のものです
京都市伏見区にあるアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで18日に発生した爆発火災で、新たに32人の死亡が確認され、死者は計33人となった。京都府警捜査1課などによると、当時74人が建物内におり、負傷した35人を搬送、6人の無事が確認された。
警察庁によると、放火と断定された事件の死者数としては、平成以降最悪となった。
捜査関係者によると、身柄を確保された男(41)は所持していた免許証からさいたま市在住と判明。1階出入り口付近でバケツのようなものに入ったガソリンをまき、火をつけたとみられる。建物に入った直後に爆発が起き、「死ね」と叫んだという。建物前の路上では、包丁数本が入ったかばんやハンマーなどが見つかった。
現場付近のガソリンスタンドでは、不審な男が20リットルの携行缶二つにガソリンを購入。同課は付近で移し替え、台車に載せて運んだとみて、殺人と現住建造物等放火の疑いで調べている。
男はスタジオから約100メートル離れた場所で確保され、その際「液体をまいて火をつけた」と話した。全身にやけどを負い、病院に搬送されたため事情聴取は行われていないが、元従業員ではないという。
京都アニメーションの八田英明社長によると、数年前から社員の殺害を予告するメールなどが相次いでおり、警察に被害届を出していたという。同課は男との関係を慎重に調べる。
同課などによると、遺体は1階で2人、2階で11人、3階に上がる階段で1人、屋上に上がる階段で19人が見つかった。男性が12人、女性が20人、性別不明が1人。搬送された35人のうち、16人が入院、意識がない人もいるという。
消防によると、火災は鉄骨コンクリート3階建て約690平方メートルを全焼し、約5時間後に消し止められた。屋上に通じる階段では、折り重なるように人が倒れていた。
新着
会員限定