図解
※記事などの内容は2019年3月30日掲載時のものです
旅行会社やホテルが5月1日の改元を挟んだ記念プランを相次ぎ企画・発売し、人気を集めている。「平成最後の日」と「新元号初日」に伊勢神宮(三重県伊勢市)を参拝するツアーなど、いずれも数十年に1度しかない希少性が売り。今年限りの商機を逃すまいと、各社はアイデアを競っている。
JTBは4月30日に出発し、伊勢神宮を訪ねる3日間の記念ツアーを発売。同日と1日の早朝に、天照大御神を祭る「内宮」などを参拝する。日本旅行(東京)は、JR大阪駅と出雲大社のあるJR出雲市駅を往復するプランを発売。天皇、皇后両陛下の「お召し列車」として使われることもあるJR西日本の「サロンカーなにわ」に30日夜に乗車し、車中で改元の瞬間を迎える。参加者には平成と新元号の日付が入った記念乗車券を配る。いずれのツアーも既に予約は8~9割に達したという。
クラブツーリズム(東京)は、平成最後の夕日を東京スカイツリーから見るツアーや、改元後の初日の出と富士山をチャーター機から眺めるツアーを発売。「普段は味わえない貴重な一瞬を楽しんで」(担当者)とPRしている。
ホテル業界でも改元イベントは目白押し。ザ・キャピトルホテル東急(東京都千代田区)は30日~1日をスイートルームで過ごす1泊限定プランを提供。最も高い部屋は1人1泊11万円(1室2人利用)だが、ほぼ満室という。
横浜ベイホテル東急(横浜市)は、平成元年(1989年)に開通した横浜ベイブリッジをバックにした記念撮影や、橋の下をくぐるクルージングが楽しめる結婚式を企画。「平成かけこみプラン」と銘打って販売したところ、4月の結婚式の予約は昨年比4割増となった。
JR九州は新元号を記念し、廃止済みの厚紙製入場券を復活させて全567駅の入場券セットを発売。日付の刻印は新元号のスタートに合わせ「1.5.1」とし、豊肥線「平成駅」(熊本市)については平成最後の日を示す「31.4.30」も加えた。1セット11万円で300セットを用意したが、申し込み多数のため既に予約受け付けを締め切った。
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