図解
※記事などの内容は2018年8月15日掲載時のものです
気象庁は15日、鹿児島県屋久島町・口永良部島の火山活動が高まっているとして、午前10時半に噴火警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から4(避難準備)に引き上げた。新岳火口から約3キロ以内は大きな噴石や火砕流に厳重な警戒が必要という。
町によると、1日現在、105人が島内に住んでいる。一部集落の65歳以上の高齢者は、公民館への避難を開始。他の住民も避難所にすぐに移動できるよう準備を始めた。
新岳では2015年5月29日に爆発的噴火が発生。噴火警戒レベルが5(避難)とされ、全住民が一時、島外に避難した。同年6月19日のごく小規模な噴火を最後に噴火は起きておらず、16年6月にレベル5から3(入山規制)、今年4月に3から2に引き下げていた。
しかし、8月に入り火山ガスが増え、15日午前0時ごろから新岳の南西山麓付近の深さ約5キロで火山性地震が増加。地震の規模は最大でマグニチュード1.9と、やや大きかった。震源が15年の噴火前に起きていた地震と同じ場所のため、今後噴火につながる可能性があるとみられる。
気象庁の斎藤誠火山課長は記者会見で、15年の噴火時と比べ、火山ガスの増加からやや大きな地震までの間隔が短いとし、「火山活動の進み具合が速い恐れがある」と警戒を呼び掛けた。
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