図解
※記事などの内容は2016年5月12日掲載時のものです
国土地理院は12日、4月16日未明にマグニチュード(M)7.3、熊本県で最大震度7を観測した地震の震源断層は一つではなく、大小二つに分かれていると発表した。大きな断層は布田川断層帯の布田川区間に当たるが、阿蘇山のカルデラ内にある小さな断層はその延長線上からやや北に位置し、地下の傾斜方向も布田川区間とは逆だった。
観測衛星「だいち2号」や全地球測位システム(GPS)のデータに基づき、地殻変動を解析した。大小の断層が接する地域は、熊本県南阿蘇村で崩落した阿蘇大橋に近い。
ただ、地理院の矢来博司地殻変動研究室長は記者会見で、断層の複雑な動きが土砂災害に影響したかは「分からない」と述べた。M7.3の地震が発生した際、大小の断層がどのように動いたかは「時間的な経過を細かく分析できていない。数時間のスケールで見れば、同時に動いたと言える」と説明した。
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