図解
※記事などの内容は2016年4月27日掲載時のものです
熊本地震で一部区間が運休していた九州新幹線は27日午後、博多-鹿児島中央間の全線で直通運転を再開した。最初の震度7の地震から28日で2週間。九州自動車道も月内に通行止めが全て解除される予定で、主要交通網は大型連休前にほぼ復旧のめどが付いた。ボランティアの現地入りなどが容易になるほか、産業活動の再開に向けた動きを後押ししそうだ。
JR九州は27日午前、運休していた熊本-新水俣間で試験走行を実施し、安全を最終確認。同日の全線直通列車は博多発が午後2時36分、鹿児島中央発が同40分に出発した。27日は全て各駅停車だったが、28日は山陽新幹線との直通列車も再開する。
九州新幹線は14日の地震でJR熊本駅近くで回送列車が脱線したほか、高架橋や防音壁などで損傷が見つかり、全線で運休した。20日に新水俣-鹿児島中央間、23日に博多-熊本間で本数を減らして運転を再開。残る熊本-新水俣間は車両の撤去に時間がかかったが、13日ぶりに復旧にこぎ着けた。
在来線は、熊本と大分を結ぶ豊肥線が肥後大津-豊後竹田間で運休していたが、28日に豊後荻-豊後竹田間が再開する見込み。阿蘇地方の南阿蘇鉄道は線路が土砂で埋まるなど被害が大きく、全線で運休が続く。
高速道路は九州道の植木インターチェンジ(IC)-八代IC間が通行止めだったが、26日に嘉島ジャンクション(JCT)-八代IC間が解除され、九州中央自動車道の嘉島JCT-小池高山IC間も通れるようになった。
九州道の通行止め区間のうち植木IC-益城熊本空港IC間は、物資輸送の車や高速バスなどは通行可能。月内には全線で開通する見込みで、大分自動車道の湯布院IC-日出JCT間も復旧を急いでいる。
熊本空港は19日から運航を再開。航空各社は通常の約7割の1日50便程度で運航を続けている。
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