図解
※記事などの内容は2016年4月23日掲載時のものです
熊本地震で大きな被害を受けた九州新幹線が23日、博多-熊本間で運転を再開した。最初に震度7の地震が起きた14日夜以来、9日ぶりに九州最大の都市と被災地が新幹線で結ばれた。九州自動車道は熊本県内で通行止めが続くが、高速バスの通行が可能になるなど、九州の交通網は徐々に復旧が進んでいる。
九州新幹線は23日正午前、博多-熊本間で運転を再開した。24日以降は朝から上下線で計30本を走らせる。すべて各駅停車で、新玉名-熊本間は高架橋などを応急補修した影響で徐行運転する。博多-熊本間は各停で通常50分ほどだが、1時間5分程度かかるという。
博多-熊本間の運転再開で、ボランティアの現地入りや県外避難がしやすくなる。一方、熊本-新水俣間は脱線事故の影響で不通が続く。新水俣-鹿児島中央間は本数を減らし20日に再開した。
在来線の三角線も23日午後に運転を再開。熊本と大分を結ぶ豊肥線は土砂崩れで復旧の見通しが立たず、熊本と鹿児島を結ぶ肥薩線は24日の始発から運転を再開する見込み。
高速道路は、九州自動車道の植木インターチェンジ(IC)-八代ICで通行止め。ただ、植木IC-益城熊本空港ICは、緊急車両と物資輸送車両に加え、23日から高速バスの通行が可能になった。九州中央自動車道の嘉島ジャンクション(JCT)-小池高山IC、大分自動車道の湯布院IC-日出JCTも通行止めが続いている。
熊本と大分を結ぶ主要道路の国道57号は、熊本県南阿蘇村の土砂崩れで寸断された。国道210号の大分県日田市-玖珠町間も通行止めとなっているが、いずれも地方道などの迂回(うかい)路が通行できる。
熊本空港は19日から運航を再開。熊本港は22日から長崎県・島原港との間でフェリーが再開し、物資輸送が可能になった。23日には韓国・釜山港から定期コンテナ船が入港し、産業活動の回復につながると期待される。
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