図解
※記事などの内容は2016年4月20日掲載時のものです
熊本県熊本地方で14日夜に最大震度7の地震が起きてから、熊本、阿蘇地方と大分県中部付近では、震度1以上の地震が20日に計700回に達した。19日夜には熊本地方の活動域南端で震度5強と5弱の地震が相次いで発生。気象庁の青木元・地震津波監視課長は、記者会見で「これまで例を見ない活発な活動が広域で続いている。南西側に広がらないか、厳重に監視したい」と話した。
政府の地震調査委員会によると、14日夜にマグニチュード(M)6.5、熊本県益城町で震度7を観測した「熊本地震」は、日奈久断層帯の高野-白旗区間がずれて発生。16日未明のM7.3の地震は、T字形に接する布田川断層帯の布田川区間がずれて起きた。
M7.3の地震から間もなく、布田川断層帯の北東に影響が広がり、阿蘇地方ではM5.8で最大震度6強、大分県中部ではM5.3で同5弱の地震が続発した。
これら3地域の震度1以上の地震は、20日午後4時に計700回に達し、その後も増えた。このうち5弱以上は17回に上った。
日本地震学会の加藤照之会長(東京大教授)は「想定と違い、思わぬ方向に進展した。断層帯の延長線上で地震活動がかなり顕著に高まっており、個人的には記憶にないぐらいだ」と話している。
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