図解
※記事などの内容は2016年4月18日掲載時のものです
14日夜の地震から30時間近くたって震度6強の揺れが襲った熊本地震。避難所に移る人は「2度目の地震」の後、熊本市を中心に急増した。熊本県内の避難者数は、県が把握しているだけで一時18万人を超え、いまだに9万人を上回る状況が続く。
同市中央区の私立熊本国府高校では200人以上が生活。市の一時避難場所に指定されていたのはグラウンドだけだが、16日未明の地震で住民が押し寄せ、急きょ体育館を開放した。
同区の女性(75)は16日、朝まで自宅アパート近くの駐車場で過ごし、同校に移った。「大きな地震がまた来たら、部屋がつぶれるのではと不安だった」と漏らした。水などの支援物資は徐々に届き始め、同区の無職男性(25)は「ボランティアの方に助けてもらっているし、物資もありがたい」と語った。
同県益城町の保健福祉センターには約600人が避難。犬2匹を連れてきた坂本昌子さん(51)は昼間は屋内に入らず、父(80)、母(74)と玄関脇の軒先で過ごす。
不便な暮らしだが、いったん片付けを済ませた自宅は16日に仏壇やテレビが倒れて散乱。坂本さんは「地震が落ち着くまで自宅には戻れない」と不安そうに話した。
県のまとめでは、15日朝に約4万4000人だった県内の避難者は、その日のうちに約7000人に減少。しかし、17日朝は約18万4000人に急増し、18日昼の時点で約9万4000人が避難を続けている。
避難所に来なくても、夜間は余震を恐れて車内で眠る人は少なくない。益城町の担当者は「実際の避難者はもっと多い」と話している。
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