図解
※記事などの内容は2016年4月17日掲載時のものです
政府の地震調査委員会は17日、熊本県熊本地方で16日未明に起きたマグニチュード(M)7.3、最大震度6強の地震について、北東から南西方向に延びる布田川断層帯の布田川区間がずれて起きたとの評価をまとめた。この区間は14日夜に熊本地震(M6.5、最大震度7)を起こした日奈久断層帯の高野-白旗区間とT字形に接している。
地震調査委が15日にまとめた熊本地震の評価は、布田川断層帯に言及していなかった。平田直委員長(東京大教授)は記者会見で、「一般論としては周囲に影響するが、具体的にどれだけ切迫しているか(の評価)は、残念ながら今の地震学ではできない」と説明した。
国土地理院が観測した地殻変動データから、M7.3の地震は長さ約27キロ、幅約12キロの断層面が横に3.5メートルずれたと推定された。布田川区間は従来の推定19キロより長く、北東側は阿蘇山のカルデラ内まで続いているという。
北東方向では16日、阿蘇地方でM5.8の地震が2回起きたが、布田川区間はそこまで延びていない。これらの地震と大分県中部で起きたM5.3の地震は、M7.3地震の影響で起きたが、詳しいメカニズムは分からないという。大分県中部の別府-万年山断層帯が活動したかは評価できなかった。
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