図解
※記事などの内容は2016年4月16日掲載時のものです
16日未明に熊本市などで震度6強の揺れを観測した地震で、警察と消防などは同日午後も捜索活動を続けた。熊本県警はこれまでに32人の死亡を確認。負傷者も多数出ている。同県益城町で14日に発生した地震では9人が死亡しており、同日から続く一連の地震での死者は計41人となった。
県内では16日も強い余震が続き、9万人超が避難した。家屋倒壊や生き埋めといった通報が多数あり、警察などは逃げ遅れた人がいないか調べる。
16日の地震で死亡したのは、熊本市や同県益城町、西原村などに住む18~95歳の男女30人と、南阿蘇村、八代市の氏名年齢不詳の男女各1人。犠牲者のほとんどは、家屋の倒壊などによる圧死とみられる。
東海大によると、18歳と21歳の学生2人が南阿蘇村でつぶれたアパートの下敷きになったという。
大分県でも地震による被害があり、17人が負傷。大分自動車道の由布岳パーキングエリア付近で、落石によりのり面が崩壊するなど72カ所が通行止めになった。
国土交通省は職員を被災現場に派遣し、道路や堤防などの被災状況を調べた。大分空港(大分県国東市)では管制官を増員し、午後10時半までの運用時間を延ばして、19日まで24時間態勢で発着できるようにする。
熊本空港(益城町)の滑走路には異常はなく、自衛隊や警察のヘリが使用している。ターミナルビルが破損し民間機の発着を見合わせているが、19日までの復旧を見込んでいる。
16日の地震はマグニチュード(M)7.3で、M6.5だった14日の地震より規模が大きかった。気象庁は14日の地震が前震で、16日の地震が本震との見解を示した。今後1週間で、最大震度6程度の地震が発生する恐れがあると注意を呼び掛けている。
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