図解
※記事などの内容は2016年4月15日掲載時のものです
政府の地震調査委員会は15日、熊本地震の本震は、日奈久(ひなぐ)断層帯の三つある区間のうち、北端の高野-白旗区間がずれて起きたとの評価をまとめた。マグニチュード(M)は6.5と比較的小さかったが、震源が深さ11キロと浅かったため、地表の揺れが最大震度7と大きくなったという。
この区間は熊本県益城町から宇城市までの長さ約16キロ。2013年までの評価では、最後に活動したのは約1600年前から約1200年前の間と推定されたが、活動間隔が分からず、今後30年間の地震発生確率は不明とされた。活動時にはM6.8程度の地震が起きる可能性があるとされ、今回の熊本地震と大差なかった。
平田直委員長(東京大教授)は「発生直後、震度7と分かった時は驚いた。今回の地震に限らず、地盤が比較的軟らかい地域では、M6.5程度で震度6弱や6強の揺れが起きる可能性がある。耐震補強されていない家屋は倒壊する」と述べ、防災対策が必要との考えを示した。
本震では、この区間の北西側がほぼ北へ、南東がほぼ南へ動く「横ずれ」が起きたとみられる。
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