図解
※記事などの内容は2019年2月21日掲載時のものです
21日午後9時22分ごろ、北海道胆振地方中東部を震源とする地震があり、厚真町で震度6弱の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは33キロ。地震の規模(マグニチュード)は5.8と推定される。昨年9月6日に厚真町で最大震度7を観測し、42人が死亡した北海道地震の一連の活動と考えられる。
道や道警などによると、地震によるけが人や家屋の倒壊などの情報は入っていない。新冠町で土砂崩れが発生したとの情報があるほか、自衛隊によると、厚真町の吉野地区などで雪崩が起きた。
気象庁の松森敏幸地震津波監視課長は記者会見で「地震活動は当分続き、同じ程度か一回り小さい地震が起きる可能性があり、家屋の倒壊や土砂災害などに注意してほしい」と述べた。震源の西方には石狩低地東縁断層帯もあり、「今回の地震がどの程度影響あるか分からないが、いつ地震が起きてもおかしくない」という。
北海道電力によると、苫東厚真火力発電所(厚真町)は運転を継続しており、泊原発(泊村、停止中)にも異常はない。昨年の北海道地震では同火力発電所が緊急停止し、大規模停電(ブラックアウト)の引き金となった。
国土交通省などによると、JR千歳線で計5本の列車が駅間で停車し、乗客計680人が車内から出られない状態となった。北海道新幹線は一部区間で約15分間、運転を見合わせた。札幌市営地下鉄は21日中の運転を中止。新千歳空港のターミナルビルに大きな被害はなく、同日中に滑走路を再開した。
主な各地の震度は次の通り。
震度6弱=北海道厚真町
震度5強=安平町、むかわ町
震度5弱=札幌市、千歳市、長沼町、平取町
震度4=苫小牧市、登別市、石狩市、北広島市。
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