図解

【図解・社会】「アルテミス1」計画(2019年7月)

「アルテミス1」計画

火星への「中継地」に=NASA、月周回軌道にステーション建設-アポロ50年

※記事などの内容は2019年7月19日掲載時のものです

 【ワシントン時事】米国は人類を再び月面へ送り込む「アルテミス計画」で、宇宙飛行士をいずれ月に長期滞在させることを目指している。「アポロ11号」による人類初の月面到達から20日で50年。新たな計画は月を最終目的地でなく、その後の火星探査を見据えた「中継地」とする考えだ。
 「われわれは月へ戻るが、そのやり方は1960年代と全く異なる」。米航空宇宙局(NASA)のブライデンスタイン長官は6月、CNNテレビのインタビューで「アポロ計画」とアルテミス計画の違いを説明した。
 NASAの構想では、2020年に予定する「アルテミス1」で次世代ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」を使い、無人の宇宙船「オリオン」を月周回軌道に投入。22年の「アルテミス2」で宇宙飛行士を乗せたオリオンを月周回軌道へ送り込む。
 24年の「アルテミス3」で、アポロ以来となる人類の月面到達を実現。月面に降り立つ飛行士は2人で、うち1人は初めて女性が起用される予定だ。
 アポロ計画で飛行士らは、月を周回する司令船から着陸船で月面に降りて活動後、司令船に戻って地球へ帰還した。これに対しアルテミス計画では、月周回軌道上に前もって宇宙ステーション「ゲートウェー」を建設。打ち上げられたオリオンはまずゲートウェーにドッキングし、飛行士はそこから着陸船で月面に降り立つ。
 ゲートウェー建設では、地上から打ち上げられた部品を宇宙空間で組み立てる方式を採用。部品はオリオン打ち上げと並行し、複数回に分けて民間開発のロケットで打ち上げられる。
 アルテミス3の月面到達後もゲートウェーは拡張され、その後の月面探査の拠点となる。NASAは28年までに「人類の持続的な月滞在」を実現する方針。重力が地球上の6分の1程度で、大気もほぼないという月の特性を生かし、将来は火星探査をにらんだ恒久基地の建設も目指している。
 有人火星探査の時期について、ブライデンスタイン氏は「33年にも可能だ」と話す。ロイター通信によると、今月の上院公聴会では「われわれは月へ行って長期滞在し、さらに火星を目指す」と改めて決意を表明した。

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