図解
※記事などの内容は2019年5月16日掲載時のものです
米探査機ニューホライズンズが今年1月に太陽系外縁部で接近観測した小天体「2014MU69」(仮称ウルティマトゥーレ)は、大小二つの小天体が秒速数メートルでゆっくりと衝突・合体して形成された可能性が高いことが分かった。米航空宇宙局(NASA)などの国際研究チームが17日付の米科学誌サイエンスに発表した。
MU69は長さ約35キロで、太陽系外縁に分布する小天体群「エッジワース・カイパーベルト」にある。約45億年前の原始太陽系でちりや氷が衝突・合体を繰り返し、小天体になった過程の解明が進むことが期待される。
MU69は2014年にハッブル宇宙望遠鏡で発見された。地球から約66億キロ離れている。ニューホライズンズが15年に冥王星の観測を終えた後、今年1月1日に距離約3500キロまで接近、通過して観測した。
当初は大小の球体がくっついた雪だるま形とみられたが、観測データを解析した結果、大きな円盤状天体(最大直径22キロ、厚さ7キロ)と球体を平たくつぶした形の天体(直径10~14キロ)が合体してできていることが分かった。自転周期は約16時間で、表面温度は零下250~210度程度という。
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