図解
※記事などの内容は2017年12月18日掲載時のものです
【モスクワ時事】17日にカザフスタンから宇宙に飛び立った金井宣茂さん(41)は国際宇宙ステーション(ISS)に向け、順調に飛行を続けている。2009年12月に野口聡一さん(52)が搭乗して以降、ロシアのソユーズ宇宙船でISSに向かった日本人は金井さんで7人目。19年末ごろから2度目の長期滞在に臨む野口さんは、米スペースX社などが開発した新型宇宙船に乗る可能性があり、ソユーズに日本人飛行士が搭乗するのは今回で最後になるかもしれない。
ソユーズは3人乗りのカプセル型宇宙船。1967年の初飛行以来、136回の打ち上げ実績を重ねている。71年以降、50年近くにわたって死亡事故がなく、信頼性は非常に高い。
基本構成は60年代から変えず、細部の改良を継続。金井さんが乗る「MS型」は昨年運用が始まった新型で、1号機には大西卓哉さん(41)が搭乗した。若田光一さん(54)や油井亀美也さん(47)らが搭乗した「TMA-M型」に比べ、太陽電池の性能向上や全地球測位システム(GPS)による軌道制御、宇宙ごみを防ぐデブリバンパーの追加などの改良が施されている。
2013年以降、狭い船内で過ごす乗組員の負担軽減や実験試料の温度管理などの利点から、打ち上げ6時間後にISSに到着する運用が続けられていた。今回はISSの軌道調整などの関係で、従来の打ち上げ2日後ドッキングに変更された。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の阿部貴宏・宇宙飛行士運用グループ長は「6時間飛行を歓迎する飛行士も多いが、飛行中の作業が忙しくなるのと、無重力環境に慣れてからISSで仕事をしたいという飛行士もいる」と話しており、反応はまちまちのようだ。
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