図解

【図解・社会】ワンペダルの構造と操作方法(2019年8月)

ワンペダルの構造と操作方法

なくせ!踏み間違い事故=「ワンペダル」注文殺到-熊本の町工場開発

※記事などの内容は2019年8月16日掲載時のものです

 ペダルの踏み間違いが原因とみられる自動車事故が多発する中、熊本県の町工場が開発した「踏み間違えないアクセル」に注文が殺到している。取り付けまで10カ月待ちの状況だが、悲しむ人がいなくなることを願い、開発者は「事故を減らすため生産力を高めたい」と話す。
 同県玉名市の「ナルセ機材」が開発した「ワンペダル」は、アクセルペダルをなくし、ブレーキペダルの脇に取り付けたレバーを足で横に押して加速する構造。ブレーキ上に足を置いたまま操作するため、加減速の際にペダルを踏み換える必要がなく、ブレーキが利き始めるまでの空走距離も短くなる。価格は取り付け費用を含め約20万円。
 車検の基準を満たしており、改造の届け出も不要。取り付け後はそのまま公道を走行できる。
 ノリ養殖機器を製造する同社の鳴瀬益幸社長(83)が製造に乗り出したのは約30年前。踏み間違いで駐車場から道路に飛び出しひやりとしたのがきっかけ。中学で音楽の先生が鍵盤楽器の複数のペダルをかかとを付けたまま操作していたのがヒントになった。
 1991年に最初の特許を取得し発売、改良を重ねた。東京・池袋で母子が死亡した事故や福岡市で車が暴走し運転の男性と妻が死亡した事故などで踏み間違いの可能性が指摘され、今春以降、注文が急増した。従業員の有瀬智雄さん(49)によると、これまでは取り付け時間の問題からキャンセルとなることも多かったが、最近は「どれだけ待ってもいい、というお客が多い」。池袋事故があった4月以降、北海道から沖縄まで約50基を販売。玉名市の取り付け費補助への申請も昨年度は4件だったが今年度は既に15件に上った。
 熊本県荒尾市の武田幸生さん(81)は半年ほど前、病院の駐車場で踏み間違いをした。「大事故にはならなかったが、ニュースを人ごとではないと思った」と7月下旬、申し込みに訪れた。
 車種や年式によりアクセルの構造が異なるため、取り付けは月13基程度が限度。鳴瀬社長は「事故を減らすため、売れ筋の車だけでも規格化し量産する方法を検討している」と話している。

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