図解
※記事などの内容は2018年12月29日掲載時のものです
餅を食べる機会が増える正月、うまく飲み込めず高齢者が窒息死する事故が後を絶たない。消費者庁は、餅を小さく切ったり、食べる前にお茶などを飲み喉を潤したりするよう呼び掛けている。
東京消防庁によると、東京都内(島しょ部など除く)では2017年、餅を喉に詰まらせたとして94人が救急搬送され、12人が死亡。搬送者中、9割超の87人が高齢者だった。救急搬送は1月が突出して多いという。
厚生労働省の人口動態調査によると、食物を喉に詰まらせるなどして気道閉塞(へいそく)で亡くなった全国の高齢者は08年以降、4000人超で推移。死者数の割合は75歳以上から急増している。
消費者庁は「高齢者は、かむ力や飲み込む力が衰える上、唾液の量が少ない。餅は小さく切り、よくかんでから飲み込むのが大切」とした上で、「万一餅が詰まった場合は、すぐに救急車を呼んでほしい。背中を強くたたいたり、胸骨を圧迫したりする方法も有効で、周囲の人は応急手当てのやり方も事前に確認しておいて」と訴えている。
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