図解
※記事などの内容は2017年12月22日掲載時のものです
防衛予算は今年度当初比1.3%増の5兆1911億円で、過去最高を更新した。増加は6年連続。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対応するために導入する陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」関連は、基本設計費など7億3000万円(契約ベース、以下同)を計上した。戦闘機に搭載する長距離巡航ミサイルの取得費など約22億円も盛り込んだ。
弾道ミサイル防衛の柱となる陸上イージスは、秋田、山口両県への配備を想定して基本設計や地質測量調査に入る。17年度補正予算案にも、米国から受ける技術支援などに28億円を計上した。
ミサイルを通常より高く打ち上げる「ロフテッド軌道」などの対処力の向上を図るため、イージス艦に搭載する迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を440億円で取得。また、自動警戒管制システム(JADGE)を47億円かけて改修する。概算要求で計上していた地上配備型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)の改良型の取得費は17年度補正に盛り込んだ。
長距離巡航ミサイルは、対艦ミサイル「JSM」(射程約500キロ)を購入して最新鋭ステルス戦闘機F35Aに搭載する。最大射程900キロの2タイプの導入の可否も調査する。政府は離島防衛が目的と説明しているが、性能上は敵基地攻撃も可能で、野党は専守防衛の観点から問題視している。
米政府を通して供給を受ける有償軍事援助(FMS)の枠組みでの調達は506億円増の4102億円。戦闘機F35A6機(838億円)や輸送機オスプレイ4機(688億円)などに充てる。
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