図解
※記事などの内容は2019年5月28日掲載時のものです
国土交通省と東京都などは、2020年東京五輪・パラリンピック大会期間中の渋滞緩和策として、都内の競技会場周辺の民間駐車場を予約制とし、予約のない車は一般道の通行を制限する方向で検討に入った。既にコインパーキングなどを運営する複数の企業に協力を要請。今夏に渋滞緩和に向けた大規模テストを行う方針だ。
大会組織委員会などは、大会期間中に渋滞が懸念される都内16の重点地区で、交通量を2~3割程度減らす目標を示している。その一環で国交省などは、首都高速道路の一部区間の通行料金を日中に1000円上乗せする案を検討している。
首都高の料金を上げると一般道の交通量は増加が予想されるため、会場周辺の一般道については駐車場を予約した車以外を規制。駐車場所を探して回るマイカーを抑制し、大会関係車両がスムーズに通れるようにする。
対象はコインパーキングなどで、会場周辺では大手2社が全体の約3分の2を運営しているという。規制する一般道の具体的範囲は今後検討するが、一度に16地区を制限するのではなく、競技日程などに応じてエリアを決め、1日~数日単位で行う見通し。予約車以外には迂回(うかい)などを求める。
駐車場の予約はスマートフォンのアプリで行い、規制時に画面を見せて通る方法などが検討されている。地区内に居住、勤務する人の車は規制しない方針で、今後判別方法を詰める。
都と組織委は今年7~9月に行われる各競技のテストイベントに合わせ、渋滞緩和のための実験を行う予定を発表しており、会場周辺の一般道の交通制限も盛り込んで効果を検証する考えだ。
新着
会員限定