図解
※記事などの内容は2018年9月14日掲載時のものです
【フロリアノポリス=ブラジル南部=時事】国際捕鯨委員会(IWC)総会最終日の14日、商業捕鯨再開を目指す日本の提案が採決される。日本は明確な反対が1カ国も出ない形での合意を目指したが、オーストラリアなど反捕鯨国の反発は根強い。提案は、採択に必要な4分の3以上の賛成を得られず、否決される公算が大きい。
日本は捕鯨再開に加え、反捕鯨国が求める禁漁区の設定など「重要事項」を従来より決めやすくする仕組みも併せて提案している。捕鯨支持国と反捕鯨国の勢力が競り合い協議が行き詰まっている現状を踏まえ、「IWCは根本的な変化を求めないといけない」と改革を訴えた。
日本は否決が確実な採決には持ち込ませず、明確な反対が出ない限り認められる「コンセンサス合意」の形での決着を目指した。ただ、反捕鯨国はIWC加盟全89カ国の過半を占めており、日本の提案当初からオーストラリアなどが「商業捕鯨の需要は減っている」と反対を相次ぎ表明した。日本政府は粘り強く交渉を続けてきたが、合意形成は不可能な情勢だ。
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