図解
※記事などの内容は2016年9月27日掲載時のものです
政府は27日、「働き方改革」の具体策をまとめる「実現会議」(議長・安倍晋三首相)の初会合を首相官邸で開いた。長時間労働の是正や同一労働同一賃金の実現のほか、がん患者の働きやすい環境整備や柔軟な働き方を主要テーマとして議論。来年3月までに包括的な実行計画を策定する方針だ。
実現会議は首相と関係閣僚、民間議員で構成。計15人の民間議員には、経団連の榊原定征会長や連合の神津里季生会長ら労使の代表と、労働法制に詳しい有識者らが入った。
長時間労働の是正では、現在は事実上無制限に時間外労働を課すことができる「三六協定」を見直し、残業時間の上限規制を設けることを検討する。同一労働同一賃金に関しては、賃金差が認められる場合の事例を具体的に示すガイドラインを年内をめどに策定し、その根拠となる法整備も進める。いずれも、労使双方の納得が得られるかが焦点になる。
がん患者が働きやすい環境の整備については、がんと診断された患者の約3割が職を失っている実態を踏まえ、治療と仕事を両立するための方策の具体化を図る。このほか、高齢者の就労促進や再就職のマッチング支援などについても議論する見通しだ。
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