図解
※記事などの内容は2019年2月17日掲載時のものです
【ミュンヘン時事】河野太郎外相は16日午後(日本時間17日未明)、ドイツ・ミュンヘンでロシアのラブロフ外相と約1時間半会談し、北方領土問題を含む平和条約締結に向けた交渉を行った。両外相は次回の会談を日本で早期に行うことを確認。近く次官級の首脳特別代表間で日程を詰めることで一致した。北方四島の主権をめぐっては双方がそれぞれの立場を主張し合い、歩み寄りはなかった。ラブロフ氏は記者団に交渉期限の設定を否定した。
会談後、河野氏は「一朝一夕に解決することではないが、二人三脚で粘り強くゴールできるよう努力したい」と記者団に強調。「激しいやりとりだが、胸襟を開いた率直な話し合いができた。スピードは別として前に進んでいる」と語ったが、会談内容の説明は避けた。
一方、ラブロフ氏は別に記者団に対し、「われわれに不自然につくった期限は一切ない」と述べ、結論を急がない考えを示した。同時に北方領土の主権はロシアにあるとの立場を重ねて表明し、「第2次世界大戦の結果を日本が認めることが必然だ」と主張した。
両外相は北方四島での共同経済活動の具体化や、今夏に予定する元島民らの空路墓参についても協議。秋葉剛男外務事務次官とチトフ第1外務次官による戦略対話を4月2日に日本で開くことを申し合わせた。
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