図解
※記事などの内容は2016年11月17日掲載時のものです
【ニューヨーク時事】安倍晋三首相は17日(日本時間18日)、ニューヨーク市内で米国のトランプ次期大統領と初めての会談を行う。日米同盟がアジア太平洋地域の安定や繁栄の基盤だとする日本外交の基本方針を説明し、理解を求める考え。来年1月の大統領就任後の早いタイミングでの首脳会談開催も呼び掛ける見通しだ。トランプ氏がアジア政策に関し、どのような見解を表明するかが焦点となる。
首相は17日、羽田空港で記者団に「日米同盟は日本の外交・安全保障の基軸だ。信頼があって初めて同盟には血が通う」と述べた。
就任前の米国の次期大統領と日本の首相の会談は異例。大統領選勝利後、トランプ氏が外国首脳と会うのは首相が最初になるとみられる。首相は、初顔合わせの機会を利用して「最高水準の信頼関係を構築したい」との意向を伝える考えだ。
また、首相は「アジア太平洋地域の平和と安定は米国の力の源泉でもある」との認識を改めて示し、米軍に前方展開の拠点を提供している日米安全保障体制の意義を強調。トランプ氏が離脱の方針を掲げた環太平洋連携協定(TPP)について、米国にも利益をもたらすと説明する。
トランプ氏は選挙戦で、日米安保条約の対日防衛義務を放棄するかのような姿勢も見せたが、首相との先の電話会談では「日米関係の強化」に言及した。ただ、中国の習近平国家主席にも「米中協力の強化」に意欲を表明しており、首相は今回の会談で、対中政策などトランプ氏の基本スタンスを探る構えだ。
会談は、マンハッタンの「トランプ・タワー」で行われる方向。首相はニューヨークに到着後、河井克行首相補佐官から政権移行チーム関係者らとの面会で収集した情報について報告を受け、会談に備える。
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