図解
※記事などの内容は2018年3月30日掲載時のものです
東京都は30日、大型台風の来襲で東京湾沿岸に最大規模の高潮が発生したとの想定による浸水被害状況を初めて公表した。高潮は最大で3.69メートル(江東区新砂)の高さとなり、23区の3分の1に当たる面積が浸水し、墨田、葛飾、江戸川の3区は区内の9割以上が水に漬かると推定した。
1934年に死者・行方不明者3000人以上の被害をもたらした室戸台風(中心気圧910ヘクトパスカル)級を想定。時速73キロで移動し、高潮の発生と同時に降雨で河川が氾濫し、堤防が決壊するとの状況でシミュレーションした。
高潮は、荒川河口で高さ3.34メートル、隅田川河口では同3.01メートルに達する。浸水が想定されるのは、千代田や目黒など17区の約212平方キロメートル。浸水の深さは、江東区亀戸などで最大約10メートルとなる。江東区大島、東砂や江戸川区平井、墨田区立花などでも7メートル程度となると予想される。浸水区域内では昼間約395万人、夜間約325万人が影響を受けるとみている。
区別にみると、墨田区が面積の99%(13.61平方キロメートル)、葛飾区が98%(34.15平方キロメートル)、江戸川区が91%(45.46平方キロメートル)の浸水被害を受ける。
また、1週間以上にわたり50センチ以上の水に漬かった状態が断続的に続く区域は、約84平方キロメートルに上る。この区域の昼間人口は約136万人、夜間人口は約137万人。
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