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【図解・政治】新元号決定の流れ(2019年3月)

新元号決定の流れ

新元号、6条件で絞り込み=俗用の確認が難-ニュースを探るQ&A

※記事などの内容は2019年3月30日掲載時のものです

 政府は新元号について、複数の学識者に考案を依頼している。提出された案は「国民の理想としてふさわしい良い意味を持つ」など六つの条件を基準に絞り込み、最終決定していく。地名を含め俗用されていないことも条件になっているが、政府内ではこの確認が特に難しいとの声が上がる。

 -どんな条件があるの。

 「国民の理想としてふさわしい」のほか、漢字2字▽書きやすい▽読みやすい▽過去に元号や天皇の死後の「おくり名」として使用されていない▽俗用されていない-だ。各界の有識者や衆参両院正副議長の意見を踏まえ、全閣僚会議での協議を経て閣議で決定する。
 「過去の元号」には、中国など外国で採用されたものも含まれる。元号はアルファベットの頭文字で使用されることもあり、混乱を避けるため、明治、大正、昭和、平成の「M、T、S、H」が頭文字の案も避けるとみられる。

 -俗用とは。

 明確な基準はないが、人名、地名、企業名などに使われている名称を指す。ただ、範囲が広いため調べるのは難しく、政府高官は「一通り確認はするが、全く使っていないと言い切れるかは難しい」と打ち明ける。
 実際、平成改元では決定後、岐阜県の旧武儀町(現・関市)に平成(へなり)地区があることが判明。当時、作業に携わった的場順三内閣内政審議室長は著書で「読み方が『へなり』だから良かったが、これには仰天した」と振り返っている。

 -新元号の考案者は後で分かるの。

 「平成」の考案者については、東大名誉教授の故山本達郎氏とされるが、政府は公表していない。今回も公にしない方針だ。

 -平成の由来は。

 中国の古典である「史記」の「内平(かに)外成(る)」と、「書経」の「地平(かに)天成(る)」が出典。日本の元号は「大化」から「平成」まで247あり、いずれも中国の古典が典拠とされている。

 -中国古典が典拠になるの。

 政府は今回、国文学、漢文学、日本史学、東洋史学を専門とする学者の中から選んで考案を委嘱している。日本の古典など国書を由来とする案が最終的に選ばれる可能性もある。

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