図解
※記事などの内容は2017年7月8日掲載時のものです
学校法人「加計学園」の獣医学部新設などをめぐり衆参両院は10日、閉会中審査を実施する。国家戦略特区の活用に関する首相官邸からの「圧力」の有無について、参考人として出席する前川喜平前文部科学事務次官がどのような発言をするかが焦点。ただ、与党側が招致する参考人と認識が食い違うのは確実で、どこまで真相解明につながるかは不透明だ。
閉会中審査は、衆院は内閣と文部科学、参院は内閣と文教科学両委員会の連合審査として行われる。与党は衆院に政府の国家戦略特区ワーキンググループの原英史委員、参院に獣医学部を誘致した愛媛県の加戸守行前知事をそれぞれ招致。野党が招致した前川氏は両院に出席する。
政府は2015年、獣医学部新設について「既存の大学・学部では対応が困難」などの4条件を閣議決定した。前川氏は記者会見で、これらが満たされないまま「極めて薄弱な根拠で規制緩和が行われた」と指摘。「行政の在り方がゆがめられた」と批判している。野党側は国会で同様の答弁を引き出し、政府をさらに追及する構えだ。
これに対し、安倍晋三首相は国会答弁で、「私の意思で決めることは全くあり得ない」と反論している。与党側は参考人との質疑を通じて、一連の決定過程の正当性を明確にしたい考えだ。
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