図解
※記事などの内容は2019年12月12日掲載時のものです
【ロンドン時事】欧州連合(EU)離脱を争点にした英下院(定数650)総選挙の投票が12日午前7時(日本時間同日午後4時)、全国の投票所で始まった。午後10時(同13日午前7時)で締め切られ、即日開票される。離脱を実現させるか、待ったをかけるか、国民の審判が下る。大勢は13日未明(同日午前~午後)にも判明する見通しだ。
英国は2016年の国民投票でEU離脱を決定。しかし、メイ前首相の離脱案は残留派議員らの反対に遭い、下院で否決された。引責辞任したメイ氏の後任のジョンソン首相は10月、EUと新たな離脱案で合意。議会承認を得るには政権基盤の強化が必要と判断し、総選挙に踏み切った。
選挙戦は二大政党の中道右派・保守党と中道左派・労働党を軸に展開。ジョンソン氏率いる保守党は「来年1月末の離脱」を公約に掲げて離脱支持の有権者に浸透し、終始優勢を保った。
一方、離脱派と残留派の双方を支持者に抱える労働党は「離脱か残留かを問う国民投票」の再実施を訴えたが、離脱派の一部は保守党に、残留派の一部は離脱の即時中止を求める中道の自由民主党に流れたもようだ。
世論調査会社ユーガブが10日公表した議席予想によると、保守党は339議席(解散前298)を獲得して単独過半数を制する勢い。一方、労働党は231議席(解散前243)と党勢の後退が見込まれている。
ただ、保守党以外の各党はジョンソン氏の離脱案を拒否している。保守党が第1党の座を守っても過半数に届かなければ、労働党のコービン党首が少数政権を樹立する可能性は残っている。
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