図解
※記事などの内容は2018年11月15日掲載時のものです
【ロンドン時事】英国と欧州連合(EU)が離脱交渉でようやく合意した。EU加盟国の離脱は初めての出来事だ。
-どんな合意?
英国が来年3月末にEUを離脱する際の条件を定めた国際条約の「離脱協定」と、離脱後に英EUで築く将来の政治・経済関係の目標を列記した「政治宣言」をまとめた。
-離脱の条件って?
英国がEUに予算分担金などの債務「手切れ金」を支払うことになった。英政府の推計で最大390億ポンド(約5兆8000億円)だ。在英EU市民の離脱後の権利を現状並みに保障することも決めた。英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの国境には税関を置かず、開かれたまま維持することとした。
-他には?
離脱に伴う社会や経済の激変を緩和する「移行期間」を設け、EUが英国に2020年末まで加盟国並みの待遇を与えると約束した。
-「政治宣言」とは?
外交、安全保障、防衛、司法協力や、自由貿易圏の創設、関税・規制協力、金融分野での市場アクセスの確保などが並んだ。ただ、総じて結論を先送りした玉虫色の内容だ。
-どうして?
英国にはEUからの独立を重視する人たちと、EUとのつながりを優先する人たちがいて、意見が割れている。英政府とEUも一致せず、離脱後の新たな交渉で決着をつけることにした。
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