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※記事などの内容は2018年3月5日掲載時のものです
【北京時事】中国の第13期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)第1回会議が5日、北京の人民大会堂で開幕した。李克強首相は冒頭の政府活動報告で、2018年の経済成長率目標について昨年と同じ6.5%前後に据え置いた。国防予算は前年比8.1%増の1兆1069億5100万元(約18兆4000億円)。経済成長率目標や昨年の伸び(7.0%増)を上回り、軍を重視する習近平国家主席の方針が明確となった。
全人代は20日までの異例の長期開催。国家主席の任期制限を撤廃する憲法改正案を11日に採択するほか、政府の人事や機構改革を決定し、長期政権が確実となった習氏の2期目の体制を整える。1期目の習指導部の反腐敗闘争で実績を残した王岐山前党中央規律検査委員会書記は国家副主席就任が有力視される。王氏は全人代開幕で最高指導部メンバーに準じる席次で着席した。
経済成長率の目標は昨年まで3年連続で引き下げられていた。しかし昨年の成長率は公共事業の拡大で押し上げられ、6.9%と7年ぶりに前年を上回った。今年は再び減速局面に入るとみられている。李首相は、保護主義に傾くトランプ米政権を念頭に「保護貿易主義に反対し、自らの合法的な権益を断固として守る」と強調。「(金融の)重大リスクの防止・解消を目に見える形で進展させる」とも語った。
国防予算は17年に初めて1兆元の大台を突破した。国防予算の伸びが1桁となるのは3年連続だが、額は米国に次ぎ世界2位で、日本の防衛予算の3倍以上の規模だ。
李首相は、15年9月の軍事パレードで習氏が表明した230万人の兵力を30万人削減する計画について「基本的に完了させた」と宣言。さらに「引き続き軍改革を進め、強固な現代的国境・領海・領空防衛体制を構築する」と述べた。一方、「国家の主権と領土を守り、『台湾独立』をもくろむいかなる分裂の画策や行動も断じて許さない」と訴えるなど台湾の蔡英文政権への強硬姿勢を改めて示した。
今回の全人代では国務院(中央政府)と同格で強力な反腐敗闘争推進の組織となる「国家監察委員会」の新設も決定する。
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