図解
※記事などの内容は2018年6月12日掲載時のものです
【シンガポール時事】史上初となった12日の米朝首脳会談には、両国の外交・安保政策を担う最高幹部が顔をそろえた。拡大会合には米側から、制裁緩和前に核を放棄させる「リビア方式」を主張し、北朝鮮の反発を招いた強硬派ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)も出席。硬軟両様の構えで臨んだのに対し、北朝鮮側は対米交渉を担当する側近やベテラン外交官らが若い指導者を補佐した。
午前9時(日本時間同10時)すぎ開始の会談は、まずトランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長が通訳だけを交えて1対1で対面。その後の拡大会合には、ボルトン氏に加え、2度にわたって訪朝したポンペオ国務長官、ケリー大統領首席補佐官が出席した。ワーキングランチにはサンダース大統領報道官のほか、事前交渉を担ったソン・キム駐フィリピン大使らが参加する。
一方、北朝鮮側は拡大会合に、正恩氏の側近で最近の対外交渉を主導する金英哲党副委員長のほか、党外交トップの李洙※(※土ヘンに庸)副委員長、李容浩外相が同席。ソン・キム氏と事前交渉に当たった崔善姫外務次官や軍ナンバー3とされる努光鉄人民武力相(国防相)も会談場に入り、外交・軍幹部が直接交渉の場にそろった。
正恩氏の妹、金与正党第1副部長も「秘書役」として付き添っているが、正恩氏の李雪主夫人のシンガポール入りは確認されていない。メラニア米大統領夫人も同行しておらず、「ファーストレディー外交」は今回は予定されていない。
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