図解
※記事などの内容は2012年11月3日掲載時のものです
【ワシントン時事】米大統領選は3日、投開票日まで残り3日間の戦いに突入した。再選を目指すオバマ大統領は雇用が回復途上にあることが改めて示され、最終局面で吹いてきた追い風にしっかり乗った格好。一方のロムニー共和党候補は情勢を変えようと、戦線の拡大に踏み切った。
2日に発表された10月の雇用統計によると、失業率は前月比でわずかに上昇したものの、「危険水域」とされてきた8%を2カ月連続で下回る7.9%。雇用の増加幅は市場予測を大きく上回った。
景気・雇用問題は選挙の最大の争点。今回の雇用統計は、6日の投票日前に選挙情勢を大きく変動させ得る最後のきっかけとみられ、失業率が一定以上悪化すれば戦いの行方はいよいよ不透明になると指摘されていた。
大統領は10月下旬、東部諸州を襲ったハリケーン対応をめぐり、うるさ型で通る共和党の知事から絶賛を受けた。これに続く好材料に、大接戦から一歩抜け出す可能性をつかんだと言える。
この日、大統領は最激戦区の一つ、中西部オハイオ州で遊説。新規雇用の増加ぶりに触れ、「この前進は本物だ」と自身の実績をアピールした。
対するロムニー氏は最近、大票田の東部ペンシルベニア州や自身の出身地である中西部ミシガン州などでテレビCMを新たに開始。ライアン副大統領候補と手分けし、最後の数日間を現地でテコ入れする日程も組んだ。
これらの州は大統領優位の調査結果が相次ぎ、ロムニー陣営は力点を置いてこなかった。本来の重点区回りを多少おろそかにしても局面転換を図る狙いとみられるが、吉と出るかは微妙だ。
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