図解

【図解・国際】米中間選挙・トランプ政権とオバマ政権1期目の支持率推移(2018年10月)

トランプ政権とオバマ政権1期目の支持率推移

共和、下院で苦戦続く=上院は多数維持の勢い-米中間選挙まで1週間

※記事などの内容は2018年10月29日掲載時のものです

 【ファーゴ(ノースダコタ州)時事】トランプ米政権の命運が懸かった来月6日の中間選挙まで30日で残り1週間。上院では保守色の強い州で与党共和党が巻き返し、多数派を守る勢いを見せている。一方、下院では苦戦を強いられ、過半数割れの危機が続く。

 ◇それでもトランプ氏

 「トランプ政権の通商政策は破滅的で危険だ。あなたは農民の側に立つべきだ」
 「保守王国」ノースダコタ州の上院選で再選を目指す民主党のハイトカンプ氏は共和党クレーマー氏との26日の討論会で、政権の対中関税政策を非難した。クレーマー氏が「あなたが立っているのは中国側だ」と切り返すと、聴衆が沸いた。
 中国の報復関税がもたらした大豆価格の下落は地元農家に深刻な影響を及ぼしているという。だが、地元で長年記者を務めるデーブ・トンプソン氏(61)は「それでもノースダコタの人々はトランプ大統領の政治姿勢が好きだ」と語る。
 共和、民主両党の過半数の攻防を占うとみられていたノースダコタは、今や共和党が10ポイント以上民主党に先行する。
 政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」は、さらに10月に入りテネシー、ネバダ、アリゾナ、インディアナ各州でも勝者予想を民主から共和に変更。ネバダを除けばいずれも2016年大統領選でトランプ氏が勝った州で、保守地盤を固める戦略が効いている。共和党が現有51議席から増やすとの見方も出始めた。

 ◇支持率、オバマ氏に並ぶ

 保守州での安定した戦いぶりの背景にはトランプ氏の底堅い支持率がある。ギャラップ社の世論調査によると、政権支持率は9月中旬から4ポイント上昇して44%となり、オバマ前政権1期目の同時期(10年10月)と並んだ。政権発足時の67%から下降線を描いたオバマ氏と比べ、トランプ氏はほぼ同水準を維持している。
 だが、下院の情勢には必ずしも追い風になっていない。RCPは9月中旬時点で「31議席」としていた民主党の議席増予測を「24.5議席」に減らしたが、逆転ラインの23議席をなお上回る。一方、選挙情勢調査で知られる「ファイブサーティーエイト」は共和過半数割れの確率を、今月上旬から約10ポイント上げ84%とした。
 下院でかぎを握るのは16年大統領選でクリントン元国務長官が勝利した郊外型の選挙区とされる。高学歴の白人女性が多く、反トランプになびきやすい。民主有力者への爆弾送付やペンシルベニア州で起きた礼拝所襲撃で米社会の分断を深めるトランプ氏の姿勢に反発が強まれば、共和党にとってさらに不利に働く可能性もある。

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