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【図解・経済】再開に動いた日本メーカーの中国工場(2020年2月)

再開に動いた日本メーカーの中国工場

日本企業、中国の工場・店舗一部再開=部品、従業員確保に不安

※記事などの内容は2020年2月10日掲載時のものです

 中国に工場を置く日系メーカーの一部は10日、新型肺炎の流行で見合わせていた生産活動の再開に動きだした。ただ、サプライチェーン(部品供給網)や従業員の確保といった不安要素は残ったままで、稼働を先送りしているメーカーも多い。当面は流通各社を含め、本格操業のタイミングを模索することになりそうだ。
 日系企業は春節(旧正月)休暇のため、1月24日ごろから工場などの操業を停止。2月初旬の再開を計画していたが、新型肺炎が広がり、多くの工場で休業期間を延長していた。
 スズキは10日、山東省済南市の二輪車工場の操業を再開。ホンダも同日、広東省広州市の四輪車工場などで稼働準備に入った。中国でビデオカメラなどを製造するソニーは上海市などの4工場を再開。NECグループやシャープも工場を稼働した。
 一方、トヨタ自動車が広州市などに構える4工場の稼働は17日以降。当初は春節休暇明けの今月初旬に生産を再開する予定だったが、いったん10日以降に延期し、再延期した。10日は稼働再開に向け、従業員が出社し設備の状況などを調べた。三菱自動車は「部品調達が遅れている」として、湖南省長沙市の四輪車工場の操業を17日以降に先送りしている。
 スズキは、江蘇省常州市の二輪車工場については「他の地域に帰省していた従業員が集まらなかった」として、稼働を先送りした。同じ企業でも地域事情によって工場の再開時期は異なる。マツダは同省南京市の工場を12日以降に再開する。
 肺炎の影響が深刻な湖北省では、日産自動車が工場の操業再開を目指しているが、感染拡大が続く中、具体的な時期は見通せない。いすゞ自動車は、同省武漢市で生産される一部部品を他の工場から代替調達する態勢を整えた。
 小売り各社では、ファーストリテイリングが展開する衣料品店「ユニクロ」が、中国で約20店の営業を再開した。ただ、湖北省などでは営業を自粛する商業施設も多く、依然として約350店が休業したままだ。イオンは武漢市に三つあるショッピングモールを1月下旬から閉めており、「再開のめどは立っていない」(広報担当者)という。 

自動車各社の中国での事業展開
自動車各社の中国での販売台数
再開に動いた日本メーカーの中国工場

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