図解
※記事などの内容は2019年6月25日掲載時のものです
首脳人事をめぐる内紛が続いていた大手住宅設備メーカーLIXILグループの株主総会が25日、東京都内で開かれた。瀬戸欣哉元社長兼最高経営責任者(CEO)のトップ復帰を支持する取締役8人が選任され、取締役会の過半数を確保。会社側候補から選ばれたのは6人にとどまった。約8カ月にわたって繰り広げられた経営権争いは、創業家主導で昨秋に解任された瀬戸氏の勝利で決着した。
LIXILは総会後の取締役会で、瀬戸氏の社長兼CEO復帰を決定。瀬戸氏は25日の記者会見で「これがゴールではなくスタートだ。勝てる会社にしたい」と、2019年3月期の連結純損益が520億円を超える巨額赤字に陥った経営の立て直しに向けて意欲を表明した。会社側の取締役6人に対しては、「ノーサイドだ。一つのチームとしてやっていく」と協調姿勢を示した。
LIXIL創業家の潮田洋一郎氏は昨秋、経営方針の違いから瀬戸氏を事実上更迭し、自ら会長兼CEOに就任。この経緯に海外投資家が異議を唱え、潮田氏は辞任に追い込まれたが、混乱は総会まで続いた。
瀬戸氏は返り咲きを宣言し、株主の立場で自身を含む取締役候補の選任を総会に提案。瀬戸氏・会社側両陣営が株主の支持を奪い合う異例の展開となった。
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