図解
※記事などの内容は2018年11月8日掲載時のものです
東芝は8日、2019年度から5年間の中期経営計画「東芝Nextプラン」を発表した。稼ぎ頭だった半導体子会社売却後の事業構造の変化に対応。23年度末までにグループ人員の5%に当たる7000人の削減を柱にコストを圧縮する一方、成長分野への積極投資により収益力を強化する。米液化天然ガス(LNG)、英原発建設の両事業から18年度中に撤退することも決め、計画実現に向け「負の遺産」処理を急ぐ。ただ、5年後の営業利益目標は極めて高く、成長は未知数だ。
一連の取り組みを通じ、最終年度の24年3月期に売上高を4兆円、本業のもうけである営業利益を4000億円の規模に引き上げる。東京都内で記者会見した車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)は「奇手妙手はない。基礎収益力を強化し、成長投資を軸に世界有数のテクノロジー企業を目指す」と強調した。
だが、営業利益目標は19年3月期予想(600億円)の7倍にも達する。直近で9割を稼ぎ出していた半導体子会社「東芝メモリ」を売却した結果、9月中間決算では連結売上高に対する営業利益率が0.4%にとどまり、5年後の目標に掲げる10%にはるか及ばない。
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