図解

【図解・経済】ビールに使用可能になる主な原料(2017年6月)

ビールに使用可能になる主な原料

かつお節「ビール」登場も=原料見直し、果実など使用可に

※記事などの内容は2017年6月5日掲載時のものです

 麦やホップなどに限られていたビールの原材料に、2018年4月から果実や香辛料が使えるようになる。特色あるビールづくりを得意とする地ビールメーカーはもちろん、大手メーカーも停滞するビール販売てこ入れの好機と捉え、新商品開発に力を入れる。かんきつ類のほか、コーヒーやかつお節などを使った風味豊かな「個性派ビール」が続々と登場する見通し。
 新たな原材料は、酒税法でのビールの定義変更に伴い、麦芽量の5%まで使用が認められる。近年は素材や製法にこだわった「クラフトビール」や輸入ビールの人気が高まっているが、現在は法定外の原材料を使えば、代替品のイメージがある「発泡酒」と表記しなくてはならない場合が多い。麦芽比率が高ければビールと同額の酒税がかかり、メーカーの不満が強かった。
 クラフト最大手のヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)では、オレンジピールやコリアンダーの種を使った人気商品「水曜日のネコ」などが発泡酒からビールに切り替わる見込み。井手直行社長は、「表示の違いが売り上げやブランドイメージに影響する」と歓迎の姿勢を示す。
 クラフトに力を入れるキリンビールも、ビールの原材料拡大は追い風とみる。既にユズやサンショウを使った商品を販売しているが、現在は発泡酒の扱い。醸造責任者の田山智広マスターブリュワーは「今後はコンブや干しシイタケなど、だしの出る素材で面白い味をつくりたい」と意欲的だ。
 ビールの定義変更の狙いは、地域の特産品を使った地ビールによる地方活性化。政府は「いろんな味に挑戦してほしい」(財務省関係者)と、幅広い原料の活用に期待を寄せている。 

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