図解
※記事などの内容は2020年1月7日掲載時のものです
全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)は7日、2019年の全国のサンマ水揚げ量が前年比66%減の4万517トンだったと発表した。記録が残る中で最低だった1969年(約5万2000トン)も下回った。海水温上昇や外国漁船による公海での漁の活発化が理由とみられ、国際的な漁獲規制強化や資源回復に向けた取り組みが一段と求められそうだ。
地域別の水揚げ量は、主産地の北海道が63%減の2万1364トン、宮城県が70%減の9943トン、岩手県が66%減の8086トン。不漁の影響で、主産地の市場価格は平均で1キロ当たり316円と前年より7割ほど高くなった。
日本の近年のサンマの水揚げ量は年間10万トン前後で推移。19年はピーク時1958年(約58万トン)の10分の1以下に落ち込んだ。水揚げ低迷は、回遊するサンマが日本の東側の公海から排他的経済水域(EEZ)の漁場にたどり着く前に、中国と台湾の大型漁船が「先取り」していることが原因の一つとされる。
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