図解
※記事などの内容は2019年7月1日掲載時のものです
1988年以来中断していた商業捕鯨が1日、31年ぶりに日本近海で始まった。水産庁は同日、年内の捕獲上限を227頭にすると公表。「100年間捕獲し続けても資源に悪影響を与えない水準」(同庁)という。下関港(山口県下関市)と釧路港(北海道釧路市)では出港式が開催され、集まった関係者が漁の成功を祈った。
捕獲上限は国際捕鯨委員会(IWC)の計算式を基に算出した。内訳は、ミンククジラが52頭、ニタリクジラ150頭、イワシクジラ25頭。いずれも、推定される資源量の1%未満だ。
これまでの調査捕鯨では年間計画ベースで、南極海でクロミンククジラを333頭、日本近海を含む北西太平洋でミンク170頭、イワシ134頭を捕獲していた。
下関の出港式に参加した吉川貴盛農林水産相は、「捕鯨産業を復興する気概を持ち、加工や流通を含めたオール捕鯨産業で頑張ってほしい」とあいさつし、乗組員らを激励。釧路では日本小型捕鯨協会の貝良文会長が「感無量。(国の)支援をいただきながら体制を整え、採算ベースに乗せていきたい」と決意を表明した。
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