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【図解・経済】インボイスって何?インボイス有無による納税額の違い(2019年3月)

インボイス有無による納税額の違い

インボイスって何?=軽減税率導入で経理方式変更・消費増税-ニュースを探るQ&A

※記事などの内容は2019年3月2日掲載時のものです

 10月の消費税率10%への引き上げで、食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率が導入される。これに伴い企業が納税する消費税額の経理方式も変更され、「インボイス(税額票)」と呼ばれる請求書が使用されることになる。

 -インボイスとは。

 ある企業が商品を販売した際、販売先の企業に渡す請求書のことを指し、商品ごとに価格と消費税率が記載される。インボイスの使用で、販売商品のうち食料品など軽減税率対象商品(8%)と対象外商品(10%)の内訳がはっきり分かるようになる。

 -なぜ必要になったの。

 企業は商品の販売先から預かった消費税額から、仕入れの際に支払った消費税額(仕入れ税額)を差し引いて消費税を納税する。8%適用商品と10%適用商品の内訳を把握しないと、正しい消費税額が計算できない。これまで消費税率は一律8%だったから、売上総額から仕入れ総額を差し引いて8%を掛ければ計算が済んだ。

 -どの企業も発行するのかな。

 消費税を納めている課税事業者がインボイスを発行し、小規模などの理由で消費税の納税を免除されている事業者(免税企業)は発行できない。発行には発注や仕入れ、販売などの際、税率ごとに商品を管理できるシステムを導入する必要があるが理解や準備は進んでいない。

 -インボイスがないとどうなるの。

 企業は仕入れ税額を計算する際、仕入れ先の企業にインボイスを発行してもらう必要がある。インボイスがないと仕入れ税額を差し引くことが認められず、消費税の納税額が多くなってしまうからだ。企業によってはインボイスを発行できない免税企業からの仕入れをやめてしまう可能性があり、懸念を強めている商工会議所などが啓発活動に力を入れている。

 -経理方式はいつ変わるの。

 2023年10月に始まる。それまではインボイスより簡単で、現在の請求書に近い形式の区分記載請求書を採用し、変更までの準備期間としている。

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