図解
※記事などの内容は2019年8月9日掲載時のものです
上場企業の2019年4~6月期決算が9日、ほぼ出そろった。SMBC日興証券のまとめによると、連結純利益(金融を除く)は前年同期比0.9%減と3四半期連続のマイナス。激しさを増す米中貿易摩擦が影を落とし、製造業が大きく落ち込んだ。
SMBC日興証券は、3月期決算企業が8日までに公表した数値を集計した(全体の82.8%)。このうち製造業は28.4%の大幅減、非製造業は電気・ガスなどが伸び35.6%増だった。
製造業は、鉄鋼や自動車、電機などが米中摩擦による世界経済減速の打撃を受けた。日立製作所は「半導体やスマホ、自動車関連(の需要)が大きく減った」(幹部)と指摘。日産自動車は米欧での販売不振などで、営業利益が赤字寸前に縮小した。
非製造業は、国内の再開発需要に支えられた建設などは好調を維持したものの、小売りや卸売りは苦戦した。三越伊勢丹ホールディングスは長雨などで客数が減り、訪日外国人旅行者向けの売り上げも低迷。10月の消費税増税後に見込まれる消費の冷え込みも懸念する。
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