図解
※記事などの内容は2019年3月13日掲載時のものです
日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が3カ月半ぶりに保釈され、13日で1週間が経過した。記者会見を開く意向はあるものの、いまだ報道陣の問い掛けには応じないゴーン被告。弁護人によると、インターネットの利用制限など約10項目の保釈条件が付いた生活に「非常に窮屈」と不満を漏らしているという。
昨年11月に逮捕されたゴーン被告は、108日目の今月6日に保釈された。当日はマスコミの追及をかわすため、弁護人が提案した作業着姿に変装。脚立を乗せた軽自動車で拘置所を出た。
保釈後初めての週末となった9日、東京都内の制限住居で誕生日を迎え、外出時、報道陣から「ハッピーバースデー」と呼び掛けられたが、反応はなし。希望していた日産取締役会への出席がかなわず、弁護人の弘中惇一郎弁護士の事務所で過ごした12日も、取材にはノーコメントを貫いた。
事件を受け、日産と企業連合を組む仏自動車大手ルノーでも「脱ゴーン」が進んでいる。だが、弘中弁護士によると、ゴーン被告は保釈条件について「弾力的にできないのか」と不満を漏らすことはあるものの、「拘置所にいた時よりも元気でリラックスした様子」でいる。
公判を開く準備が進み、検察、弁護側の主張が出そろうなどした段階で、条件が緩和される可能性もあるが、その初公判はいつになるのか。弘中弁護士らは「早くても今年秋」と予想しており、当面は検察側が開示する証拠をめぐるやりとりなど、水面下の動きが続く見通しだ。
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