図解

【図解・経済】ペーパーカンパニーを使った疑惑(2018年12月)

ペーパーカンパニーを使った疑惑

ペーパー会社通じ資金流出か=億単位、ゴーン容疑者側に-日産調査で判明・東京地検

※記事などの内容は2018年12月31日掲載時のものです

 日産自動車の資金が、海外のペーパーカンパニーを通じ、前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)や、同容疑者の親族側に流出していた疑いがあることが31日、関係者への取材で分かった。流出した資金は億単位に上るという。疑惑は日産側の調査で判明。東京地検特捜部も把握しており、日産から提供を受けた資料などを分析し、不明朗な資金の流れの解明を進めているもようだ。
 関係者によると、日産から億単位の資金が送金されたのは、海外にある複数の会社で、いずれも経営実体のないペーパーカンパニーだったとみられている。同容疑者の生まれ故郷ブラジルや、少年期を過ごしたレバノンなどに設立されていた。
 ペーパーカンパニーに流れた億単位の資金は本来、日産が支出する必要がなく、最終的にゴーン容疑者本人のほか、同容疑者の親族や親しい知人に渡っていた疑いがあるという。
 特捜部がゴーン容疑者を再逮捕した特別背任事件では、サウジアラビア人の知人側に渡った日産資金1470万ドル(現在のレートで約16億円)は、実態が伴わない「販売促進費」などの名目で送金されたとみられている。
 新たに浮上した日産資金の流出疑惑も、実態のない名目で送金されていた可能性があるが、送金先のペーパーカンパニーがあるレバノンなどでは、十分な捜査協力が得られる見込みは低い。このため、特捜部は慎重に裏付け捜査を進めているもようだ。
 ゴーン容疑者の日産「私物化」疑惑をめぐっては、これまで、オランダの子会社「ジーア」を通じた投資資金での海外不動産購入や、同容疑者の姉と実態のないアドバイザリー業務契約を結び、年約10万ドル(約1100万円)の日産経費が不正支出された疑いが指摘されている。
 東京地裁は31日、ゴーン容疑者の勾留期限を1月11日まで延長することを認める決定をした。特捜部は日産に私的損失を付け替え、サウジアラビア人の知人側に約16億円を流出させたなどとされる特別背任容疑の捜査を急ぐ。 

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