図解
※記事などの内容は2017年7月25日掲載時のものです
トヨタ自動車が自動運転技術や電気自動車(EV)といった次世代車技術の開発を加速させている。2020年代前半には一般道での自動運転の実用化を目指すほか、EVも19年をめどに量産化する考え。次世代技術をめぐり異業種を含めた競争が激化する中、出遅れが指摘されるトヨタが巻き返しを図る。
トヨタは、20年ごろに高速道路で車線変更などを自動化する技術を実用化し、市販車の発売を目指している。その後、昨年5月の伊勢志摩サミットで実験車両を公開した一般道での自動運転技術を確立したい考えだ。
高度な自動運転には、人工知能(AI)の活用が不可欠になる。このため昨年1月には、米国にAI研究の第一人者をトップとする子会社を設立。今年5月にはこの子会社が米半導体大手エヌビディアと提携するなど、自動運転に必要な技術の取り込みも急いでいる。
EV分野では、昨年12月に社長直轄組織を設置し、トヨタグループを挙げて開発に取り組む体制を整えた。EVは19年にも、中国で初の量産車を投入する考え。充電に時間がかかるといったEVの弱点を克服するため、従来のリチウムイオン電池に代わる次世代型電池の開発も進めており、20年代前半の技術確立を視野に入れる。
次世代車をめぐっては、ホンダが6月、25年をめどに一般道での自動運転技術の確立を目指すと発表した。環境規制の強化で各社のEVシフトも進んでおり、次世代車の開発競争は「想像以上のスピードで進んでいる」(トヨタ幹部)と指摘されている。
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