図解
※記事などの内容は2020年7月8日掲載時のものです
財務省が8日発表した5月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支の黒字額は前年同月比27.9%減の1兆1768億円だった。黒字額は4月(2627億円)から改善したが、昨年5月に比べて配当金の受け取りが減少。新型コロナウイルスの感染拡大で訪日外国人客数が落ち込み、旅行収支の黒字が91.7%の大幅減となったことも影響した。
経常黒字は71カ月連続。内訳を見ると、企業が海外から受け取る配当や利子収入などを示す第1次所得収支は2兆434億円の黒字で、前年同月比10.9%減少した。新型コロナの影響で配当の支払いが遅れている海外企業もあるとみられる。
一方、貿易収支は5568億円の赤字。輸入が27.7%減の4兆7547億円、輸出が28.9%減の4兆1979億円だった。輸入では需要が低迷している原粗油などの輸入が大きく減少。輸出では米国向けの自動車や自動車部品などの輸出が大幅に減った。
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