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南スーダンの国連平和維持活動(PKO)で、現地部隊の指揮権引き継ぎに伴い、陸上自衛隊第10次隊の中力修隊長(左)から部隊の看板を受け取る11次隊の田中仁朗隊長=2016年12月11日、南スーダンの首都ジュバ〔防衛省提供〕【時事通信社】
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊は、第10次隊から11次隊に指揮権が移り、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の新任務実施が12日、可能になった。
駆け付け警護には自動小銃を携行した警備隊員らで編成する部隊が対処。正当防衛だけでなく、任務を妨害する暴徒排除などのために銃による威嚇や警告射撃ができる。安保法に基づき他国軍と連携して守る宿営地の共同防護も可能になった。稲田朋美防衛相が11月に新任務を付与する命令を出し、指揮権移転に伴い適用されることになっていた。
南スーダンの首都ジュバの宿営地では11日午前(日本時間同日午後)、第9師団(青森市)を主力とする11次隊(隊長・田中仁朗1等陸佐)の約350人に、第7師団(北海道千歳市)を中心とする10次隊から指揮権を移す式典が行われた。式典で田中隊長は「安全確保のための情報収集を確実に実施して、万全の態勢を確立し活動する。一致団結して任務を完遂する」と訓示した。
陸自は機関銃を持ち込んでいるが、現地では民兵らに携帯式ロケット砲(RPG)など派遣部隊の火力を上回る武器が出回っている。ジュバでは7月、政府軍と反政府勢力が衝突し、宿営地近くでも銃撃戦があった。PKOの中国軍車両がロケット弾の攻撃を受け、中国兵2人が死亡した。陸自幹部は「派遣部隊はあくまでも道路修復などに当たる施設部隊中心。駆け付け警護への対処能力は限定的だ」と話す。